不正咬合の種類について(8)
矯正治療をもっと知りたい vol.9
不正咬合の種類について 交叉咬合・埋伏歯
みなさん。こんちには!株式会社Value Linkの野々村太郎です。
前号までは、前後や上下のズレという分け方で、不正咬合について清村先生にお伺いしましたが、今回はそれ以外の不正咬合について聞いてみたいと思います。
野々村(以下N)、 清村先生(以下K)
N:これまでに説明していただいた不正咬合以外に、どのような種類があるのですか?
K:はい。代表的なものに「交叉咬合」と「埋伏歯」と呼ばれるものがあります。まず、「交叉咬合」とは、噛み合わせが左右にずれていて、下の奥歯が上の奥歯の外側にある状態です。(図1)
N:左は下の歯が外(頬)側に出ているのに、右は上の歯が外(頬)側に出ていて、雑巾を絞ったように左右の歯がねじれているようですね。何となく素人目にも健康状良くないというのは分かりますが、どのようなことを引き起こすのですか?
K:本来、左右の歯は同じように咬まなければいけませんが、左右違う位置で咬んでいるので、特定の歯や関節に負荷がかかります。その状態が続けば、片方の歯やアゴの
関節が磨り減り、だんだんアゴがずれてきて顔が歪んでしまいます。
N:なるほど。交叉咬合になる原因は、やはり遺伝によるものですか?
K:もともと骨格的に上下の幅が合っていないという遺伝的な原因の場合もありますが、後天的に発生する場合のほうが多いように思います。
例えば、右側の奥歯が虫歯になると、右を避けて左でばかり咬もうとしますね。これを何年も続けていると、その咬み合せにあわせてアゴが成長していくのでアゴは左にずれていきます。
また、普段の姿勢や寝ているとき態勢、頬杖などの癖によって交叉咬合になることもあります。
N:頬杖が原因で顎が曲がってしまうこともあるのですね!?(驚)
では、治療はどうやって行いますか?
K:大人の場合は、歯の移動だけではアゴの変形は治せませんので手術が必要になります。
子供の場合は、成長によって症状が悪化するのを予防するの第一ですので、原因を除去することが重要です。
先述のように、頬杖が原因なら、頬杖の癖を止めさせることが一番です、次に、上アゴを拡大するなどして、正しく噛めるように上下のアゴの幅を合わせていきます。
N:癖を取るのも矯正治の一環なのですね。そして、症状がひどくなって将来手術にならないように、子供のうちに治療に取り掛かるべきですね。
矯正治療のご相談は、埼玉県川口市の清村矯正歯科まで